機体への車輪の固定法は自作を含めると限りなくあります。JSEAの基本キットでは両側からスイングアーム(フロントアームとリアーム)で挟む構造で、それぞれにダンパーを組み込みベルトテザーを押し付けるシステムです。この方法は「その6(ダンパー調整)」でも紹介していますので、ここでは一方のスイングアームを固定する例を紹介します。この方法の利点は、駆動系ではない方の車輪の位置が固定されるので、押し付ける為のダンパーの調整が一方のみで済むこと、およびダブルダンパーも基本セットで製作できることです。
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宇宙エレベーター協会(JSEA)基本セットでの両側から締め付けている例 |
ダブルダンパーにした例 (赤い紐は締め圧測定用) |
駆動系ではないこちら側のスイングアームを固定します。(ダンパーは不要) |
スイングアームは3mmネジによりアルミ板に固定します。スイングアームにはダンパーやホロービス(イモネジ)がついていると思いますので、これらを先に外します。ついで、スイングアームのホロービスの位置(2カ所)をアルミ板に印を付け、その位置に3.5mm程度の穴を空けます。(前後輪とも穴を空けます。) 次に、裏面から3mmネジを通して、スイングアームのホロービスの穴にねじ込み固定します。
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スイングアームを固定する際には注意が必要です。ダンパーの調節と同じでタイヤの高さです。ベルトテザーがアルミ板の真ん中を通るように、タイヤの高さを調節します。調節はアルミ板とスイングアームの間にワッシャーなどのスペンサーを挟んで固定し、適切な高さに合わせます。 簡単な方法としては、ナットを1つ挟むと良いでしょう。ただし、気を付けないとスイングアームを締める前にナットが締まってしまいますので、調整しながらネジを回して下さい。
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スペンサー無しで固定した状態 タイヤが上がり過ぎています |
ネジにナットを軽く付けてから、 スイングアームを固定する |
スペンサーのナットが挟まれているところ。後はタイヤの角度調整です |
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ナットを1つスペンサーとして挿入して調整した場合 |
スイングアームを裏面から固定したところ |
上側のタイヤが固定され、調整が終わったところ。アルミ板の間にタイヤの下部が見え、タイヤもほぼ垂直に調整されているところ。 |
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前後のスイングアームの固定ができたら、ダンパーの強さ調整をして昇降してみましょう。巧く調整ができると前輪だけでも充分に昇降ができます。
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