【神奈川県大学発政策提案とは】
神奈川県では県内の大学が蓄積している知的資源や専門人材等を大きな財産と考え、県がさらに発展していくためにそれら大学と一層連携強化を図り恊働することにより、多様化・複雑化する県政の課題を解決することを目的として、「大学発・政策提案制度」を平成21年度からスタートしました。この制度では、県内に所在する大学（短期大学・大学院大学を含む）から政策提案を募集し、公開コンペ方式の審査により選ばれた提案について、大学と県が協働で事業を実施します。
平成25年度に 神奈川大学工学部宇宙エレベータープロジェクトでは、この神奈川県大学発政策提案事業に応募し、多数の応募大学の中から最優秀賞を受賞して、平成26年から平成２７年まで県内の中高校生を対象とした「宇宙エレベーターの実験機製作を通じた、夢を持ちチャレンジ精神に溢れる人材づくりと地域産業との人材交流プロジェクト」として宇宙エレベーターSPIDERチャレンジ企画を実施致しました。
この企画では神奈川大学が神奈川県と協働して、県下の中高校生がラジコンカーを改造した宇宙エレベーターの簡易実験機SPIDERの作成と年数回の対抗レースを行いながら、「ものづくり」の楽しさや科学的興味の喚起とレースや発表会などで切磋琢磨される過程を通した人材の育成を目的としました。また、企業の方々による支援や交流を通して、技術や技能の素晴らしさを体得し、個人の成長を支援することを目指しました。
実際の内容は、参加チームに簡易実験機体SPIDERの基本部品を無料配布し、各チームが独自に製作するか、大学側の支援により創意工夫して製作し、完成した実験機体が幅35ｍｍのベルトテザーを昇降する性能を競い合いました。試走会や記録会は神奈川大学内の25ｍ走行施設で行い、本大会は県立高校のグラウウンドをお借りして上空約100ｍにヘリウムバルーンを掲揚し、そこから地上にベルトテザーを垂下して、それぞれの環境に於ける昇降性能などを競いました。
また、それら性能や創意工夫の結果を年度末に成果報告会を開催し、口頭およびポスターによる各チームからの発表を行いプレゼンテーション力の育成やチーム間の情報交換、宇宙関係の講演会も行いました。
これらの結果、平成27年度には31チーム（23校、生徒152名）の参加が有り、各チーム独自の創意工夫が見られ、積極的なプレゼンテーションや活発な意見交換など、中高生の人材育成に寄与できたと考えております。
なお、平成28年度からは神奈川県後援の継続事業として神奈川大学が独自にSPIDERチャレンジを展開しています。ご興味のある方は、是非ご連絡下さい。
注）簡易実験機SPIDERは一般社団法人 宇宙エレベーター協会が考案したラジコンカーを基本ベースとする簡易版クライマーの総称です。
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最優秀授賞式写真
実験機体SPIDERの例
25ｍ記録会写真
100mバルーン写真
100m大会競技写真
100m大会集合写真
成果報告会写真
講演会写真
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