SPEC 2021(宇宙エレベータチャレンジ)に参加しました!





初日(準備日)

2021年11月28日から静岡県某所で開催される SPEC2021 へ向け準備しました。

1 日目は、宇宙エレベーター協会により事前に定められたレギュレーションに則って いるクライマーであるかということを確認する「車検」と呼ばれる検査のため、最終 調整などをしました。

具体的には、クライマーの外側に着いている回転物に手が入り 怪我するということを防ぐために、その回転物の周りを回転物保護で覆いました。ま た、クライマーには角張った部分が多々あり、そこも手を擦ったりして怪我する可能 性があったので、そのような部分をヤスリで削りました。


2日目

27 日は競技に向けて最終調整や試走を行いました

実際のフィールドで実験や試走、 競技するためにはまず、車検に通らないといけないため、それに向けてしっかりクラ イマーが動き、上下端スイッチや緊急停止ボタンなどのセンサーがうまく作動する かどうかなどを確認しました 。

そして、試走では 6Sセルの Li-Poバッテリー(電圧が 1セル=3.7V なので 6S=22.2V)で 5m、15m、100m の順で昇降させました。

いつも昇降実験を行っている大学内の昇降施設と競技会の会場とでは、テザーの角度、距離、風 の影響など実験環境が大きく異なります。クライマーがしっかり作動し、昇降してくれるか少し不安もありましたが、問題なく試走を終えることができホッとしました。


3日目(最終日)

最終日ということで最高記録を更新するため、6S の LiPo バッテリーを直列に 2 個 つなぐことで 12S にしましたが、2 つのトラブルに見舞われました。

まず 1 つ目は、 昇降させる前にテストをし、それぞれのセンサーが問題なく作動するか確認しまし たが緊急停止ボタンが作動しませんでした。

2 つ目は、パラメーター設定やクライマ ーを始動させる際に、パソコンとの通信を行うが、その通信がうまくできませんでし た。不安定なときもありましたが最終的には、通信をする際に、一つ一つのコマンド が実行し終わるまで焦らずに待つことで通信することができました。

このようなト ラブルがありながらも、なんとか昇降させることができました。前半は距離が短く、 トップスピードになる前に頂上に到達してしまいました。なので、次にパラメーター の調整を行い再度挑戦しましたが、今度はタイヤがスリップしてしまいました。

後半 は、昇降できる距離が長くなりました。そして、前半での挑戦の反省を活かし、パラ メーターをうまく調整し新記録へ挑戦しました。会場にいた方々に見守られながら 迎えた最後の挑戦でなんと 123km/h(ベルトテザーを斜めに張った状態)を記録する ことができました!

新記録を出せたことはとても嬉しいですが、同時に課題も出てきました。なので、そ れを今後に活かしたいと思います。

そして、コロナ禍の中で SPEC2021 という挑戦する場を設けてくださった宇宙エレ ベーター協会、関係者の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。


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